はじめに
まずはこのニュースの内容を確認します。
いわゆる「就職氷河期」世代の就労を促進するため、政府は、経済団体や労働組合、支援団体などが参加する新たな会議を設け、26日、安倍総理大臣や関係閣僚が出席して初会合を開きました。
これを受けて、安倍総理大臣は、「『就職氷河期』世代の活躍の機会が広がるよう、経済対策も含め、あらゆる手段を尽くして対応していきたい。国みずからが積極的に動くという観点から、国家公務員の中途採用を今年度から具体的に取り組んでいく」と述べ、政府としても、就労支援に積極的に取り組む考えを示しました。
「国家公務員の中途採用を今年度から具体的に取り組んでいく」とあります。
就職氷河期と団塊ジュニア世代の定義
政府資料を確認します。
第1回 就職氷河期世代支援の推進に向けた全国プラットフォーム
「就職氷河期=1993年3月から2004年3月に社会に出た人」
「団塊ジュニア世代=1971年から1974年に生まれた人」
上の資料の2ページにある定義はこの通りです。
宝塚市の就職氷河期世代を対象とする事務職採用の受験資格
話題になった宝塚市の就職氷河期世代対象の受験資格は、
「昭和49(1974)年4月2日から昭和59(1984)年4月1日までの間に生まれ」
です。年齢でいうと上限は2019年4月1日現在44歳まで。
どうなる団塊ジュニア世代
宝塚市に習って、国や他の自治体が同じ受験資格で採用をすると、次年度の対象は「昭和50(1973)年4月2日以降生まれ」となります。
次年度から、1971年から1974年生まれの団塊ジュニア世代は全員対象外。
世代人口の多い団塊ジュニア世代は、次年度に45歳以上=40代後半になります。
政府の資料に出てくる対象の年齢がすべて、「30代半ばから40代半ば」となっているのが気になります。
そしていま、45歳以上にリストラの嵐が吹き荒れています。
▼orangeitemsさんのブログより
私自身としてはいまさら政府に何かを期待するのでもないのですが、今年度からやるという国家公務員の中途採用や他の自治体の採用に、
団塊ジュニア世代が対象になるのか、切り捨てられていくのか、
注視していきます。
▼関連過去記事
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