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角川必携国語辞典を使う理由は「ことばのちがいを鋭く受け取る」ため

角川必携国語辞典
(上から2015年発行の13版、2010年発行の10版、1995年発行の初版※箱入り永久保存版)

ちょうど1年前から、愛用していた角川必携国語辞典の後継探しをはじめました。
1995年の初版発行以来、改訂がないからです。

主要な小型国語辞典を17種*1そろえ、一番目に引く国語辞典をいくつか試してきた結果、今また角川必携国語辞典を最初に引いています。

その理由とここまでの検討の経緯を、以下にまとめます。

 

検討の経緯

 

 

角川必携国語辞典に戻ったきっかけ

 

最近、ブログに「いざなう」ということばを使おうとして、「いざなう」と「さそう」のどちらがしっくりくるか、そもそも違いは何か、国語辞典で調べました。

まず「岩波国語辞典」を引きます。
「いざなう」の説明です。

 

さそう。すすめる。さそい出す。先導する。「夢の国へ―」▽やや古風。

 

特長である▽(注記)に、「やや古風」とあります。
古風なだけではないニュアンスの違いもあるように感じますが、その差はわかりません。

次に「三省堂現代新国語辞典」を引きます。
「いざなう」の説明です。

 

誘って連れて出る。「旅に―」[類]勧誘する。

 

「さそう」との違いは、よくわかりません。

次に、角川必携国語辞典を引きました。
「つかいわけ さそう・いざなう」のコラムがあります!

 

「さそう」は、そうしないかと相手をうまくその気にさせる。「映画にさそう」。「いざなう」は、相手に、いざ、いざ(さあ、さあ)とはたらきかけて自分側の世界に引き込む。「音楽の世界へいざなう」。

 

「いざなう」は、「いざ、いざ」とはたらきかけること!

「さそう」と「いざなう」の微妙な意味合いの違いが、よくわかる説明ではないでしょうか!こんなコラムがあったとは!

 

他にも類義語の使い分けの説明がある、現代国語例解辞典、旺文社国語辞典、学研現代新国語辞典を引きましたが、どれにもこのような解説はありません。

もう10年以上「角川必携国語辞典」を使ってきたつもりでしたが、この辞書を全く使い込めていないことにここで気づきました。

 

まとめ

 

角川必携国語辞典には、確かに1995年の初版の発行以降に定着したような外来語や用法はありません。

しかし私はもっともっと、編者の大野晋先生が伝えようとした「日本語の精密な、微妙な表現」(※序文より)を、この辞書から学びたいとはっきりわかりました。

「いざなう」を引いて「いざ、いざ」と、この辞書の世界にまた引き込まれたかのようです。

最近のことばは、三省堂国語辞典と大辞林をスマホで見ればいい。

 

私が国語辞典を使う主な理由は、仕事やブログの文章を書いていて、ことばの使い方を確かめたり、よりしっくりくる表現を探したりするためです。

そのために大野晋先生はこの辞書の序文に、「二つの似た意味のことばのちがいを鋭く受け取り、的確に使いわけるために、この辞書がぼろぼろになるまで使いこんでいただきたい」と書いています。

私も、この辞書をぼろぼろになるまでもっと使いこむことに決めました。

 

直接のきっかけは「いざなう」を引いたことですが、百科語の充実など他にもいくつか理由があります。

また、他に手にとることの多い国語辞典は現在、現代国語例解辞典、三省堂現代新国語辞典、岩波国語辞典、例解新国語辞典となっています。

この2つのことは、別の記事で紹介しています。

>>>角川必携国語辞典の魅力は 国語・百科・漢字・古語の高度な融合
>>>角川必携国語辞典の他によく引いている国語辞典と その目的の紹介

 

以上、「ことばのちがいを鋭く受け取る」ために角川必携国語辞典を使い続けることに決めた、という話題でした。

 

>>>確認できた範囲では、2015年の13版から表紙の仕様が変わっています(冒頭の写真の通り)。
最新版は2016年12月の14版のようです。
チェックはこちら!!

 

関連エントリー:

*1:角川必携、新潮現代、明鏡、旺文社、三省堂、現代国語例解、岩波、集英社、新明解、ベネッセ表現読解、新選、三省堂現代新、学研現代新、例解新、ベネッセ標準、旺文社標準、学研現代標準国語辞典