どうしても欲しくなり、『新明解国語辞典 第四版』の『第四刷』を買いました。
これで私が持っている国語辞典は、2019年7月現在で下の通りです。
左から出版日の順に以下です。
- 新明解国語辞典 第三版 小型版
- 新明解国語辞典 第四版 第四刷
- 新明解国語辞典 第四版 第六刷
- 角川必携国語辞典
- 新潮現代国語辞典 第二版
- 明鏡国語辞典 第二版
ほか、iPhoneのアプリに『大辞林』が入っています。
なぜ国語辞典が四種類もあり、しかも『新明解国語辞典』は最新の第七版以外が三冊もあるのか…。
新明解国語辞典 第四版 とは
そもそも国語辞典を複数持つようになったのは、『学校では教えてくれない! 国語辞典の遊び方 (角川文庫)』(サンキュータツオ)を読んで、その奥深い世界を知ってしまったせいです
また、『辞書になった男 ケンボー先生と山田先生 (文春文庫)』(佐々木健一)を読み、『三省堂国語辞典』の生みの親の見坊豪紀先生と、『新明解国語辞典』の生みの親の山田忠雄先生という、「二人の超人」(著者のことば)の物語に胸をうたれました。
語釈があまりに個性的で面白いものだったため、増刷の際に第五刷で「マンション」が、第七刷で「動物園」が変更になっています。
家にたまたま、『新明解国語辞典 第四版』がありました。
確認すると「第六刷」です。
「マンション」の語釈がおとなしくなっています。
そこで、「第四刷」までのものがどうしても欲しくなり、アマゾンマーケットプレイスで出品者に刷数を確認のうえ、購入に至った次第です。
新明解国語辞典 第四版 の語釈
問題となって増刷で変更された『新明解国語辞典 第四版 第四刷』の語釈を、あらためて紹介します。
「動物園」
生態を公衆に見せ、かたわらに保護を加えるためと称し、捕らえて来た多くの鳥獣・魚虫などに対し、狭い空間での生活を余儀無くし、飼い殺しにする、人間中心の施設。
「マンション」
スラムの感じが比較的少ないように作った、鉄筋のアパート式高層住宅。
二つとも、そりゃ、業界からクレームが来るよね、という内容ですね。
新明解国語辞典 第八版 の語釈
最新の第八版の語釈はこうなっています。
「動物園」
捕らえて来た動物を、人工的環境と規則的な給餌とにより野生から遊離し、動く標本として一般に見せる、啓蒙を兼ねた娯楽施設。
「マンション」
高級性を志向した高層アパート型の集合住宅。[賃貸と分譲方式のものとがある]「― のスラム化は当初から懸念された問題であった」
「動物園」の語釈は、詳しくもおだやかな内容になっています。
「マンション」の語釈の「スラム」は、用例で残りました。
その集大成である『新明解国語辞典 第四版』の『第四刷』を、末永く持っていたいと思います。
(2020.11.20 新明解国語辞典 第8版の情報に更新)
(2019.7.14 公開)