『角川必携国語辞典』と『新明解国語辞典 第4版』を持っていて、さらにiPhoneに『大辞林』のアプリを入れています。
加えて新たに、『新潮現代国語辞典』を購入しました。
他の小型国語辞典にない、独特の特長があるからです。
Amazonで新品が品切れで、どうやら増刷も改訂も予定がないようなので、急ぎ店頭に買いに走った次第です。
「用例」が小説家や詩人の作品から!
新潮現代国語辞典のすごいところは、ずばり用例です。
箱の裏面に次の説明があります。
今、わたしたちが使っている言葉はどのうように成り立ち、
どのように使われてきたのか ────
小説家や詩人の作品から生き生きとした用例をさらに豊富に紹介
どういうことかというと、「幸せ」を引くと、なんと、武蔵野(国木田独歩)、福翁自伝(福沢諭吉)、草枕(夏目漱石)、浮雲(二葉亭四迷)、何処へ(正宗白鳥)、銀河鉄道の夜(宮沢賢治)、斜陽(太宰治)と、七つもの作品の用例が載っています!
用例だけで12行も使って!
この12行の用例を読むのが、とても楽しいのです。
私が辞書を引く目的は、主に言葉の使い方や使い分け知りたいからです。
『新潮現代国語辞典』なら小説家や詩人が言葉をどう使っているか、実例でわかるところがすごいです。
見出し語で「やまとことば」のみがひらがな!
もう一つの独特な特長は、見出し語が、「やまとことば」はひらがなで、「漢語」と「外来語」はカタカナで書いてあることです。
他の国語辞典は、「漢語」も「ひらがな」です。
例えば、「幸せ」は「しあわせ」、「幸福」は「コウフク」、と書いてあります。
「やまとことば」と「漢語」の違いに関心があるので、この特徴も見逃せません。
こんな個性ある小型国語辞典は、他にありません!
品切れで増刷予定も改訂予定もなし?
サンキュータツオさんの著書『学校では教えてくれない!国語辞典の遊び方』を読んで『新潮現代国語辞典』に魅かれ、Amazonの欲しいものリストに入れていたのですが、気づくと新品で購入ができません。
一か月前は買えたのですが・・・。
新潮社に電話で問い合わせると、品切れで増刷予定はなく、改訂の予定もないそうです。
絶版ですかね。
そこで近くの本屋に店頭在庫があったのであわてて買った、という次第です。
興味がある方は、いますぐに店頭に走りましょう。
以上、新潮現代国語辞典の情報でした。