「嫉妬」という恐ろしい感情について 辞書で語釈や用例を調べてみる

しあわせについて、「人間は他者との比較の中で自分が幸福か不幸か判断する」ことについて別の記事で考えました。

もし、この考え方で自分を不幸と判断するなら、そこに生まれる感情は「嫉妬」かな、と思います。

そこで「嫉妬」という感情を深く考えようと、愛用の『角川必携国語辞典』を引きました。

こんな語釈です。

自分よりすぐれた才能や幸運・幸福をえた人を見て、自分もああなりたいと思っても不可能なので、その相手を傷つけたいと思う気持ち。また、自分の愛する異性が、別人に好意をよせたことに対し、しかえししたい気持ち。

相手を傷つけたい」「しかえししたい」と、穏やかでない言葉が続きます。

確かに、私が「嫉妬」を感じるとき、心のどこかに「相手を傷つけたい」「しかえししたい」気持ちが生まれている気がします。

恐ろしい感情ですね。

では、「嫉妬」という言葉を、作家はどう使っているか

こういう時に、文学作品の用例が豊富な『新潮現代国語辞典』が役立ちます。

するとなんとここに、山田詠美さんの小説『ひざまずいて足をお舐め』がある!

飯間浩明さんが著書の『辞書を編む』の中で書いていた、『新潮現代国語辞典』の用例の唯一の現代文学です。

語釈と用例はこの通りです。

語釈:優越者に対して憎しみの心を抱くこと。ねたみ。そねみ。

用例:「その嫉妬がどういうことから出てるのかを分析すること出来なかったら、小説なんて、書く資格、ないと思うし、分析出来てれば、対処の仕方、解る筈だよ」

鋭い用例ですね。

他の作品もあるでしょうに、あえてここで『ひざまずいて足をお舐め』とは。

この意味でも、「嫉妬」は恐ろしい感情です…。

スポンサーリンク
よかったらシェアしてね!

この記事も読まれています

目次
閉じる