これまでの生き方について、いったん立ち止まって考えたいことばを、北野武さんの著書『新しい道徳』から紹介します。
夢なんてかなえなくても、この世に生まれて、生きて、死んでいくだけで、人生は大成功だ。
俺は心の底からそう思っている。
どんなに高いワインより、喉が渇いたときの一杯の冷たい水の方が旨い。
お袋が握ってくれたオニギリより旨いものはない。
贅沢と幸福は別物だ。慎ましく生きても、人生の大切な喜びはすべて味わえる。人生はそういう風にできている。
そんなことは、誰でも知っている。
だけど、そんな大切なことも教えないで、夢を追いかけろという。頑張って勉強して、スポーツやって、起業したり、有名人になったりしなければ、幸せになれないと脅す。
そうしないと経済成長が止まって、大変なことになってしまうからだ。
だけど、大変なことになるのは、いったいどこの誰だろう。
少なくとも、清く貧しく美しく生きている奴ではない。
ー 北野武『新しい道徳』p58-59 ※単行本
経済が成長する中でしか、しあわせを得られないという時代は終わったようですね。
そもそもGDPのような「量的指標」では、しあわせや生きがいといった「質的評価」は測れません。
(参考図書:『ニュータイプの時代』山口周)
目の前で飛び交う様々な情報に惑わされないために、胸に刻んでおきたいことばですね。
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