しあわせ情報室

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『新しい道徳 「いいことをすると気持ちがいい」のはなぜか』(北野武)から、なぜあいさつは必要なのか考えた。

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昨日の記事で、「上手なあいさつ」とはなんだろう、と考えました。

 

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そもそも、「上手なあいさつ」がなぜ必要か。

著者の北野武さんには破天荒なイメージを持っていますが、「あいさつと礼儀」については、本書でこう言います。

 俺も、弟子にはあいさつと礼儀だけは、厳しく教える。
 だけどそうするのは、弟子を良心的な人間にしようとしているからではない。
 芸人として生きていくには、円滑な人間関係は欠かせない。だから、あいさつはきちんとしなきゃいけないと教える。それは、弟子の良心とはなんの関係もないことだ。

あいさつは人間関係を円滑にするためのひとつの技術だ。 

 あいさつを、単に「気持ちがいいから」と思考停止せず、「技術」としています。
わかりやすいです。


また本書は、道徳教育へのツッコミます。

 道徳なんてものは、権力者の都合でいくらでも変わる。
 少なくとも、いつの時代も、どんな人間にとっても通用する、絶対的な道徳はないっていうことは間違いない。

 

「GAFA」にも切り込みます。

 カネを握った奴が、社会のカタチをどんどん変えていく。

  IT企業は、戦国大名みたいなものだ。
 世界中の人がインターネットを使うようになって、そこに新しい領土が生まれた。
 その領土を奪い合う戦争をしているわけだ。

 アマゾンだアップルだグーグルだなんだと、本来は全然土俵が違うはずの企業が、まるで組んず解れつしながら奪い合っている領土というのは、いったいどこにあるのか。

 彼らが奪い合っている領土とは、つまり俺たちだ。

 俺たちは現代の戦国大名たちに税を納めている。

『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』の日本での出版は2018年7月。本書の出版は2015年9月。その時点でこの指摘は、お見事だと思います。


子どもに必要な道徳教育については、こうまとめます。

本当に必要な道徳教育は、子どもたちにできる限りの真実を教えてやることだ。人間の抱えている矛盾や問題をごまかさずに、だ。


この本は、あいさつや礼儀だけにとどまらず、広く世の中について、大人が自分で考えて、子どもと本気で向き合うための助けになる一冊です。

 

▼紹介図書

新しい道徳

新しい道徳

 

文庫にもなっています。 

新しい道徳 「いいことをすると気持ちがいい」のはなぜか (幻冬舎文庫)

新しい道徳 「いいことをすると気持ちがいい」のはなぜか (幻冬舎文庫)