【しあわせについて学ぶことば】シリーズ、その22です。
マスクの転売や買い占めが話題のいま、『NHK「100分de名著」ブックス ブッダ 真理のことば』のこんなことばが心に響きました。
われわれはふつう、自分の利益のため、自分の功名のため、自分の楽しさのため、自分の幸せのため……と、なにごとも自分を中心に置き、自分に都合のよい方向でものを考えます。ところがブッダは、そもそも自分などないのであり、ありもしない自分を中心に世界をとらえるのは愚かのきわみだと説きました。(p70)
これは、仏教最古の経典の一つ「ダンマパダ」(邦訳:真理のことば)279にある「諸法無我」の教えです。
佐々木さんによると「諸法無我」は、「この世の一切の事物は自分のものではないと自覚して、自我の虚しい主張と縁を切った時、執著との縁も切れ、初めて苦しみのない状態を達成できる」と説いているということです。
今日は東日本大震災があった日ですね。
この時は特にガソリンが不足で、スタンドに長い列ができたことを思い出します。
必要なものは買うとしても、自分だけよければいいと考えて、必要以上にものを買っていないか。
必要な人がみんな買えることが本当はいいのに、自分の分が買えたらそれで喜んでいないか。
マスクやガソリンの品薄は、「諸法無我」を考える身近な例ですね。
「諸法無我」のことばを胸に、考えて行動します。
(参考)「諸法無我」は、岩波文庫の訳では「諸法非我」になっています。
『ブッダが教える愉快な生き方』に「頑張らなくていい」ことを学ぶ
新型コロナウイルス関連の情報の洪水に疲れたせいか、心がザワザワと落ち着きません。 頭を切り替えて、『ブッダが教える愉快な生き方 NHK出版 学びのきほん』(藤田一…
ブッダのことば「利益をめざさない友は、得がたい」を実感した小学校時代のクラス会
先日、小1から小6まで同じクラスだった4人の飲み会を48歳にして企画していること書きました。 同郷の長野県で育ち現在関東にいる、憧れていた優等生女子、まぶしかった…
「釈迦は社会の役に立とうと考えなかった」こととブログでの情報発信
昨日の日経新聞夕刊に、仏教学者の佐々木閑さんのコラム「社会に役立つ人材とは」がありました。 このコラムから、ブログやツイッターに投稿する上で考えることがありま…
『老師と少年』(南直哉)の問い 「ぼくは誰ですか」
2010年9月に読んだ本の中から一冊、『老師と少年』を紹介します。 120ページの薄い文庫本ですが、内容の深い、老師と少年の問答集です。 老子に少年が問います。 「ぼく…