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高校生向け国語辞典【2022年】おすすめ5種 徹底比較

国語辞典 高校生向け おすすめ 比較

主な国語辞典の中から、高校生の学習に向く辞書として5つを選び、おすすめを考えます。

まず最初に、5つの辞書について簡単にまとめてみました(並びは最新版の発売が新しい順)。

こんな人におすすめ
新選国語辞典 第十版収録語数多さが魅力
文学史の項目と古語は必要、歴史と漢字の筆順は不要
アクセントを知りたい
三省堂現代新国語辞典 第六版ともかく最新日本語を知りたい
文学史の項目は必要、歴史の項目や古語は不要
類義語の使い分けを知りたい
学研現代新国語辞典 改訂第六版小論文対策を重視
百科項目は文学史を含めて一切不要
巻末の古語小辞典に惹かれる
旺文社国語辞典 第十一版百科語、古語、漢字の筆順など、内容多いほどいい
和歌や俳句、語源にも関心がある
コンバクトな小型版がほしい
角川必携国語辞典ことばの微妙相違を使いこなしたい
文学史や歴史の項目も古語も必要
最近のカタカナ語はいらない

これら5種の主な特長は、高校の国語で習う古語作品名があったり、漢字の筆順が載っていたりすることです。

国語辞典の中で人気のある『新明解国語辞典』『岩波国語辞典』『三省堂国語辞典』『明鏡国語辞典』には、古語も作品名も漢字の筆順もありません

そしてこの中で特におすすめなのは、旺文社国語辞典 第十一版 小型版です。

現代文だけでなく、古文短歌・俳句文学史歴史など、幅広い分野の学習に役立ちます。

そして何より、コンパクトで引きやすく、机上で場所をとりません。

持ち運びにも便利です。

本記事では高校生が国語辞典を選ぶ際の注意点と、おすすめ国語辞典5種の内容を比較して旺文社国語辞典 第十一版 小型版を選んだ理由をまとめます。

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目次

この5種を選んだ理由と共通の特長

この5種にはまえがきや編者のことばに、「学習用の国語辞典」「高等学校国語教科書への対応」などという文言があり、各社が「高校生の学習」を編集方針に入れて作っていることがわかります。

共通の特長は、主に次の内容です。

文学史に出てくる作家や作品の固有名詞の収録

清少納言」や「夏目漱石」、「枕草子」や「こころ(夏目漱石の小説)」などです。

大学受験での文学史対策だけでなく、辞書を引きながらふと出会う作家や作品に興味を持ち、知識や読書の幅を広げることができます。

(※注意:学研現代新国語辞典には固有名詞の収録がありません)

基本的な古語の収録

古語の「をかし」や「あはれ」などです。

高校生の国語に古文があることへの配慮でしょう。

ふと古語が気になったとき、古語辞典が手元になくても国語辞典でさっとわかれば便利です。

また、古語が現代語と並んでいることで、歴史的な意味の変遷からことばを立体的に知ることもできます。

(※注意:三省堂現代新国語辞典には古語の収録がありません)

漢字の筆順の記載

きれいな字を書くためには、正しい筆順の情報が役立ちます。

高校のテストや大学の入試には国語以外にも記述式の問題や小論文がありますので、字がきれいなことはそれだけで採点者に好印象を与えて有利です。

これは実際に、前職の学校法人で入試の採点をして経験しているところです。

国語辞典に筆順があれば、漢和辞典を引かなくても確認できます。

国語辞典で筆順までわかれば、漢和辞典を引かずに済み便利です。

(※注意:新選国語辞典には筆順の記載がありません)

3つの特長を満たすのは?

これら3つの特長(作家名や作品名・古語・筆順)がどの辞書にあるかを、表にまとめてみました。

スクロールできます
新選三省堂
現代新
学研
現代新
旺文社角川
必携
作家や作品名×
古語×
筆順×

すべてそろうのは、旺文社国語辞典角川必携国語辞典です。

高校生の学習向け辞書選びの注意点

上であげた3つの特長は、国語辞典で人気のある新明解国語辞典・岩波国語辞典・三省堂国語辞典・明鏡国語辞典には、実は一つもありません

この点を理解して選ばないと、例えば「日本で一番売れている新明解国語辞典を買ったのに、文学史に出てくる作家作品も、歴史上の人物も載っていなくてガッカリ!」となりかねません。

逆にこの点をわかった上で、目的を持ってこの5種以外の国語辞典を選ぶならそれもいいでしょう。

内容別の比較

版元、発行年、収録語数

スクロールできます
新選三省堂
現代新
学現新旺文社角川
必携
版元小学館三省堂学研プラス旺文社角川学芸出版
初版19591988199419601995
最新版2022201920172013
前の版2011201520122005
版数106611
収録語数93,91077,50077,00083,50052,000

初版からの歴史が長いのは、 新選国語辞典旺文社国語辞典です。

または旺文社国語辞典は、全面的な「改訂」がなくても「改版」で細かいメンテナンスをしていて、特に2020年重版で、「令和」を立項し「天皇誕生日」の日付を最新にしました!

こういった細かい改版はユーザーとしてはうれしいです。

三省堂現代新国語辞典学研現代新国語辞典は、改訂のサイクルが早いことが魅力です。

三省堂現代新国語辞典は、前身の三省堂現代国語辞典の発行が1988年で、『新』としては1998年発行です。

角川必携国語辞典は発行から25年以上改訂がなく残念ですが、こちらも増刷の際に固有名詞を細かくメンテナンスしていて、省庁や国名などを変更しています。

収録語数については、新選国語辞典がNo.1ですが、後述する社会科の固有名詞の比較では旺文社国語辞典に軍配があがります。

角川必携国語辞典は収録語数の公称は少ないですが、解説に「見出し語は極力厳選し項目の立てかたを工夫してその倍の語数に匹敵する内容を確保した」とあり、確かに使っていて基本的な日本語で不足を感じることはありません。

逆に歴史の百科項目は一番多いようです。

しかし、最近一般的になったカタカナ語には弱く、例えば「コンプライアンス」は収録されていません。

収録項目

編集方針で差が出る「固有名詞」「百科語」で比較します。

スクロールできます
新選三省堂
現代新
学研
現代新
旺文社角川
必携
清少納言×
枕草子×
夏目漱石×
こころ(作品)×
大江健三郎××××
孔子×
論語
ゲーテ××
ファウスト××
応仁の乱××
織田信長×××
本能寺の変××××
徳川家康×××
江戸時代×
カエサル×××
フランス革命××
イギリス××
ミトコンドリア××
ニュートン(単位)×
※新選国語辞典の「江戸時代」は「江戸」の語釈の中にあり

新選国語辞典は収録語数が多くても、歴史に弱くさびしい印象です。

三省堂現代新国語辞典の文学史の項目には存命中の作家までいますが、歴史や国名の項目はありません。

学研現代新国語辞典には、国語の文学史上の固有名詞すら一切なしです。

旺文社国語辞典文学史の項目ほかに、歴史国名の項目があります。

角川必携国語辞典文学だけでなく歴史にも強い。

徳川家の人物はなんと、「家斉」「家宣」「家光」「家茂」「家康」「綱吉」「斉昭」「家忠」「光圀」「慶喜」「吉宗」の11人も立項しています。

収録語数が3万多い旺文社国語辞典でも「家光」「家康」「光圀」の3人。

角川必携国語辞典のこの百科項目の強さは魅力です。

本文・解説・囲み記事・語釈などの比較

新選国語辞典

他にない特長は、見出し語の表記です。

和語(「花」など)と漢語(「世界」など)と外来語(「カステラ」など)の書体を分けて、見出し語の下にアクセントも示しています。

また、漢字の収録数が一番多い印象です。

本文中に囲み記事やコラムは一切ありません。

これが逆に収録語数が多くてもコンパクトにできている要因ですね。

三省堂現代新国語辞典

類義語の比較の囲み記事が充実しています。

また「ことばの世界」というコラムで、「空」「秋」「山」「手」「楽しい」「考える」「生きる」「わたし」などの類義語や関連表現を幅広く学べます。

しっくりくることばや表現を探すのに便利です。

学研現代新国語辞典

特徴は「評論文キーワード」と「少論文のツボ」のコラムです。

「評論文キーワード」には「情報化社会」「生命倫理」「パラダイム」など、大学入試の文章読解の例文で出てくるようなことばの細かい解説があります。

「小論文のツボ」には「演繹法」「帰納法」や「序論・本論・結論」の解説などがあり、小論文の書き方を学べます。

旺文社国語辞典

他にない特徴は「中心義」と「変遷」です。

「中心義」の例には、「愛」は「自分の大事にしているものが無事であるよう自分を犠牲にしてまでも守ろうとする思い」、「力」は「外敵にうち勝ち、心や体のはたらきを支え、活発な動きを続けさせる源」など。

美しい表現ですね。

「変遷」の例では、古語の「をかし」から現代語の「おかしい」への派生などがわかって勉強になります。

同音異義や異字同訓の語の見出しの上に、相互参照の矢印(←→)がついていて便利です。

兄貴分の『三省堂国語辞典』譲りの記号ですね。

角川必携国語辞典

大野晋先生が「本辞典の精華」とする「つかいわけ」のコラムが、質量ともに充実しています。

他には、出典や語源などのさまざま情報を注記(▽)に書いています。

例えば「生きる」と「息」の語源が同じことを注記で知り、感動しました。

サンキュータツオさんが著書『学校では教えてくれない!国語辞典の遊び方』で紹介した「うつくい」と「きれい」の違いも、注記にあります。

「類義語」や「つかいわけ」の解説

新選国語辞典以外の4つには、「類義語比較」や「つかいわけ」の囲み記事があり、以下の記事で内容を比較しました。

結果は、角川必携国語辞典三省堂現代新国語辞典の圧勝です。

「介護」と「看護」の違いがわかるか

私のチェックポイントの一つです。

この中で唯一わかる辞書は、新選国語辞典でした。

この点は大いに評価したいところです。

巻頭巻末の付録

新選国語辞典

・巻末付録
「送り仮名の付け方」「現代仮名遣い」「かなづかい対照表」「外来語の表記」「ローマ字のつづり方」「区切り符号の使い方」「品詞分類」「語の活用」「敬語の種類と使い方」「日本語のアクセントとその示し方」「季語一覧」「文化史年表」「日本の旧国名」「漢字部首名称」「漢字一覧(人名用漢字、難読語一覧、総画索引)」

充実しています。

文化史年表は日本だけでなく外国(西洋と東洋をまとめて一行)もカバーしています。

漢字は本文中になく巻末に独立しています。

ここに漢字の筆順がないのが残念なところです。

三省堂現代新国語辞典

・巻末付録
「敬語の概要」「手紙の書き方」「季語一覧」「同表記異読み異義語」「同音異義語の使い分け」「難読語一覧」「まちがえやすい漢字の例」「国語表記の基準(現代仮名遣いなど)」「活用表」「常用漢字総画索引」「ABC略語集」

国語の学習に必要十分な印象です。

「同音異義語の使い分け」は単なる索引でなく説明と用例付きです。

手紙の書き方に図はありません。

学研現代新国語辞典

巻末付録
「現代日本語の文法」「活用表」「国語表記の基準(現代仮名遣いなど)」「常用漢字小辞典」「古語小辞典」「ローマ字のつづり方」「時刻・方位・干支」「二十四節気・雑節・月の異称・月齢表」「主要季語一覧」「旧国名・都道府県名対照地図」「アルファベット略語集」

『旺文社』『三省堂現代新』に比べて、少しさびしい印象です。

古語が小辞典として独立しているのは他にない特徴です。

『新選』『旺文社』『角川必携』では古語は本文中にあります。

旺文社国語辞典

巻頭付録
「語源をさぐる」「国語年表」

巻末付録
「国語表記の基準(現代仮名遣い、ローマ字字のつづり方など)」「国文法要覧(品詞分類表、活用表など)」「人名用漢字一覧」「常用漢字『付表』」「字体について」「季語集」「手紙の書き方」「世界文化史年表」「数量呼称一覧」「和歌・俳句索引」「漢字・難読語一覧」「度量衡表」「方位・時刻表」「干支順位表」「アルファベット略語・略号集」など

最も充実しています。

巻頭付録はフルカラーの光沢紙です。

「手紙の書き方」には封筒やはがきの図まであり便利です。

「世界文化史年表」は日本、東洋、西洋が三行に分かれ歴史の勉強にもなります。

「和歌・俳句索引」は他の辞書にない付録です。

角川必携国語辞典

巻末付録
「方位・時刻表」「月齢表」「活用表」

以上6ページのみで、これはこれで潔さを感じます。

その分薄くなり使いやすいので。

各辞書はこんな人におすすめ

比較した結果から、各辞書をおすすめする人を考えました。

新選国語辞典

  • 収録語数の多さは正義
  • 漢字も多いほうがいい
  • 百科項目は文学史は必要だが歴史は不要
  • 漢字の筆順は不要
  • 和語と漢語の違いにこだわりたい
  • アクセントを知りたい
  • 装丁の美しい辞書がほしい

三省堂現代新国語辞典

  • ともかく最新の日本語を知りたい
  • 新語、カタカナ語、俗語や新しい用法に惹かれる
  • 類義語と関連表現も重視
  • 百科項目に文学史は必要だが歴史は不要
  • 古語はいらない
  • 薄さ、軽さ、引きやすさも重視

学研現代新国語辞典

  • 小論文対策を重視
  • 古語小辞典に惹かれる
  • 固有名詞は文学史を含めて一切不要
  • 「小論文のツボ」「評論文キーワード」のコラムを読んで気に入った
  • 金田一春彦先生、秀穂先生のファン

旺文社国語辞典

  • 百科語、古語、漢字の筆順など、内容が多いほどいい
  • 百科項目は文学史だけでなく歴史上の人物や国名まで幅広くほしい
  • 和歌や俳句が好き
  • 文化史年表や手紙の書き方など、プラスアルファの学習がしたい
  • カラフルな装丁が好き

『角川必携国語辞典』

  • ことばの微妙な相違を使いこなしたい
  • 文学史だけでなく歴史も好き
  • 古語を含めた基本的な日本語の充実が最優先
  • 最近のカタカナ語はいらない
  • 付録も最小でよい
  • 大野晋先生のファン

特におすすめは 旺文社国語辞典 小型版

息子が高校生になったら使ってほしい、という観点で選びます。

まず、あえて紙の辞書を引く意味の一つに、百科語固有名詞古語などを含めて知らないことばとの思わぬ出会い楽しさがあります。

特に高校では、幅広くアンテナを張って勉強してほしい。

よって、固有名詞のない学研現代新国語辞典は選外です。

新選国語辞典も、西洋の作家名や作品名がなく、漢字の筆順もないので、あえて選ぼうとは思いません。

角川必携国語辞典は百科語と類義語に強く、かの井上ひさしさんが絶賛し私も愛用する辞書ですが…。

1995年の初版発行から改訂がなく、最近のニュースのカタカナ語が不足なので、今の高校生の学習用には選べません。

残るは二つ、三省堂現代新国語辞典旺文社国語辞典

三省堂現代新国語辞典は、最新の日本語の内容でリードします。

息子がこの辞書を選ぶなら、たくさん引いて新語だけでなく類義語や関連表現を学び、語彙を広げて、現代の日本語を使いこなしてほしい。

今回あらためてさっと見ただけで、「回答、返答、返事、応答」「才能、能力」「でたらめ、でまかせ」「天、空」「費用、経費、出費」といった類義語比較の囲み記事が目にとまりました。

ただ、「古語」がない…

古語があって、いまの現代語があります。

古語の世界を通じて日本の古典に親しみ、日本をより深く知ることが、逆にいまのグローバル社会できっと役に立つはず。

そのためにも、古語に触れる機会は多いほうがいい。

結論です。

旺文社国語辞典を、高校生の学習おすすめ国語辞典に選びます。

基本的な日本語だけでなく、古語、百科語、固有名詞(人名・作品名・地名)や短歌・俳句に触れ、文化史年表も活用し、幅広くアンテナを張ってほしい。

そして高校生なら小型版を選び、机上でたくさん使って、ここぞという時は持ち歩いてほしい。

実は旺文社国語辞典は、角川必携国語辞典の後継候補として買ったものの、大きさと重さがしっくりこずにあまり使いませんでした。

それが通常版が2020年重版で薄くなり、さらに小型版は紙を薄くして本体をコンパクトにしています。

小型版なら持ち運びに有利なだけでなく、教科書や参考書やノートや筆記用具があふれる高校生の机上でも使いやすいはず。

ピンク色の表紙の辞書を、男の子が愛用してもいいじゃないですか!

そして、買うなら必ず2020年重版を選びましょう。

「令和」が立項され天皇誕生日も最新です。

以上、高校生向け国語辞典の比較とおすすめの考察でした。

リビングには「広辞苑」がおすすめです。

三省堂現代新国語辞典についての補足情報

こちらは新語や新しい用法の収録の強さが話題になり、いつくが紹介記事がでました。

どれもおもしろいので、関心のある方はぜひご確認ください。

この中で、ITmedia NEWSの中の三省堂国語辞典出版部の木村晃治さんの、

「一般的な辞書の改訂には7、8年ほどかかりますが、三省堂現代新国語辞典は教科書の改訂に合わせて4年ごとに改訂しています。短い分、新語も入れやすい」

というコメントは、注目すべきところです。

(2022.2.20 新選国語辞典を第十判に情報更新)
(2020.3.12 公開)

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