元TOKIOの山口達也さんの飲酒の事件をきっかけに、酒を控えることから、完全な断酒に進むことを決めました。
(その記事はこちら>>>山口達也さんの飲酒の事件に自分の失敗を思い出し 完全に断酒する気になりました)
同じタイミングでの、もう一つの断酒のきっかけを紹介します。
厚生労働省監修の依存症啓発漫画『だらしない夫じゃなくて依存症でした』を読んで、アルコール依存症の患者との同じ経験を思い出したことです。
こちらに1話から9話までと番外編の全10話が無料で公開されています。
>>>公式ページ:回復支援漫画|依存症の理解を深めよう
各話のタイトルは次の通りです。
第一話「私の夫はアル中ですか?」
第二話「幼なじみはヤク中でした」
第三話「憧れの先輩はギャンブル依存症」
第四話「家族だから」
第五話「脳の病気」
第六話「家族の接し方」
第七話「やめ続けるために」
第八話「私の夫は「アルコール依存症」です」
第九話「回復への道」
番外編「心の穴を埋める旅」
このタイトルを読むだけでも、自分や家族に思い当たることがある人は感じるところがあるのではないでしょうか。
この漫画の主人公「ユリ」の夫「ショウ」は、もともと飲み会は苦手で内気な性格でしたが、就職して営業職になり、仕事関係での飲みやストレスから次第に酒の量が増え、次第に手放せなくなります。
最終的に仕事中にも隠れて酒を飲むようになってしまい、会社の命令でアルコール依存症の治療のために入院します。
私自身はショウのように酔って記憶をなくすことはあっても、仕事中に隠れて酒を飲むまでには至りませんでした(たぶんかろうじて)。
それでも、ショウとまったく同じだったことが3つあります。
今後の戒めとして、書いておきます。
依存症だと認めない
第一話でショウはユリにアル中じゃないの?と言われ、「違うよ!? 俺はやめようと思えばいつでもやめれるから!! 前だって禁酒できたしさ! もっとすごい人たくさんいるから」と強く否定し、依存症だと認めません。
私も、毎日飲んでいるわけじゃないし、飲み会で毎回酩酊するのではなく、2カ月に1回程度問題があっただけなので、自分が依存症だと思ったことはありません。
もし誰かにアルコール依存症?と聞かれたら、ショウと同じように全力で否定していたでしょう。
しかしよく考えれば依存症は心の病気なので、レントゲン写真を撮って骨折とわかるようには明確に診断できるものではありません。
私の場合は依存症かどうかはたいした問題でなく、生活や仕事でトラブルをおこしてしまうか、またはおこす恐れがあるか、が問題でした。
このことにやっと気づいてから、まずは平日の晩酌をやめ、いま断酒に至っています。
説教したり小言を言われると反発する
第四話でショウは、ユリに「お酒やめてって言ったよね」「いい加減にしてよ何でわからないの?」「ショウちゃんのために言ってるんだよ?」と言われ、「仕事は疲れるしストレス発散は必要だろ」「何のためにしんどい思いして働いているのか」と心の中で反発しています。
私も奥様に説教されると、表面上は従って嵐が過ぎるのをただ待って、胸の内では反発していました。
どんなに家族に迷惑をかけても、自分自身の中に心の底から何とかしようという気持ちが出てくるまで、酒を控えようとは考えませんでした。
第六話では家族の関わりのポイントとして、「説教したり小言を言わない」「正論言ったり指導したりすることは、現実逃避するために余計依存するから控える」とあります。
この関わりのポイントは依存症だけでなく、引きこもりや不登校、うつなどの心の問題のすべてに共通だと、実感として考えています。
家族がどんなに心配しても泣いても回復しない残酷さ
ショウは自分でもこのままではまずいと気づいています。
ですが、ユリが心配して声をかけても、アルコールの副作用について調べて教えても、泣いてお願いしても怒っても、酒を控えるにさえ至りませんでした。
回復のきっかけは、仕事中に飲んでいることが会社にバレて、取引先からもクレームが入り、会社の命令で入院せざるをえなくなったことです。
漫画に登場する他の依存症の回復のきっかけも、薬物依存症は痙攣発作で救急医療センターに運ばれたことですし、ギャンブル依存症も精神科の受診です。
これは、泣いている家族にとっては残酷です。
家族がどんなに泣いてもすがっても、それだけでは回復しません。
私も奥様を何度も泣かせて、この残酷さを経験していたことに気づきました。
以上、厚生労働省監修の依存症啓発漫画『だらしない夫じゃなくて依存症でした』の紹介と学びの記録でした。