例解新国語辞典の囲み記事から 日本語が好きになる名文の5選

例解新国語辞典 囲み記事 目次

(2021.1.19 最新第十版に情報更新)

「おき」と「ごと」の違いがわかる国語辞典は 中学生用の例解新国語辞典が最強! の記事で、『例解新国語辞典』の囲み記事の一つ、「『…ごとに』と『…おきに』」を紹介しました。

他にも、囲み記事は全58個あります。

この中から、特に心に響いた名文を5つ紹介します。

目次
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人は、心の中にも道をつくる

 「囲み記事51 『道』の諸相」より。
しびれる名言です。

「道」ということばに6つの意味があることを、次のように説明します。

人間は、なにもないところにまず道をつくる(1)。その道は必ずどこかへ通じる(2)。だから、行きたいところへ行く旅の道すじができる(3)。人は、心の中にも道をつくる(4)。その道はそれぞれの目的にむかう(5)。そこに行きつけた人には、「ツー」といえば「カー」とわかる道ができる(6)。

この用例として、「(1)道すじ、(2)道しるべ、(3)栄光への道、(4)人の道、(5)道を開く、(6)その道の大家」などを示します。

まさしく辞書は、「ことばの書」であり、同時に「人間の書」であり、「思想の書」である*1と教えてくれます。

相手に配慮しながらことばを選んで使うように心がける気持ちは、つねに大切にしたいものである

 「囲み記事6 いろいろな忌(い)み言葉(禁句・タブー)」より。

日本では昔から、縁起をかついだり人への気づかいとして、ものごとのよび名を言いかえる習慣があることの紹介です。

次のような例です。

  • 数字の「四」を避け、病院で三号室の次は五号室などとなっている
  • 結婚披露宴で「去る」「切る」は使わない
  • 宴会や会合の「終わり」→「お開き」
  • 「するめ」→「当たりめ」
  • 「葦(あし)」→「よし」

SNSを中心とするデジタルとスピードの時代にこそ、相手に配慮しながらことばを使うという気持ちを、息子と一緒に大切にします。

「知」は知性、「情」は感情、「意」は意志である

 「囲み記事19 『心』のはたらきを表すいろいろな表現」より。

心のはたらきをあらわすことばとして、「知情意」の説明があります。

そして、知は頭、情は胸、意志は腹にあると考え、「知のはたらき―頭がいい・頭を使う」「情のはたらき―胸がいたむ・胸をおどらせる」「意のはたらき―腹がすわっている・腹をくくる」などの言いかたができた、と教えてくれます。

心が豊かになるような知識です。

泣きと笑いは人生を代表する

 「囲み記事35 『泣き』『笑い』の日本語」より。

「人生泣き笑いだ」「一銭を笑うものは一銭に泣く」など、日本語の「泣く」と「笑う」は人生の明るい面と暗い面、成功と失敗を表すことの紹介です。

人生泣くこともあれば笑うこともある、と教えてくれているかのようです。

漢字は、意外な部首をもつものがある。たとえば「輝」は、「光」偏ではなく「車」偏に入っている(中略)これは、中国の清朝のはじめに作られた『康熙字典』という辞書にしたがっているためである。

 「囲み記事47 部首のふしぎ」より。

『例解新国語辞典』は国語辞典ですが…、突然漢字の話が出てきました!

この他にも「玉」偏の「現」は実際には「王」の形になっているなど、おもしろい!

国語辞典なのに、漢和辞典の世界にもいざなってくれます。

以上、『例解新国語辞典』から日本語が好きになる囲み記事の紹介でした。

中学生の学習用ですが、大人が読んでも学びが多い国語辞典です。

この4月に中学にあがる息子には、英語を学ぶことと同時に、日本語を深く学んで豊かな心を育ててほしいと願います。

■ 中学生向け国語辞典でイチ押しです。中学卒業後も手元に残しましょう!

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*1:鈴木喬雄『診断・国語辞典』より

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