すがのたいぞうさんの本『こころがホッとする考え方』から、 親や育ちに疑問を感じたときに思い出したいことば 家族についてのことばを紹介します。
家族というのは、叩けば叩くほどほこりが出るものだからだ。誰でも親との関係の中で、「このときはこうしてほしかった」と満たされない思いを経験するし、家族で自分がいちばん割りを食ったように感じている人も多い。(p124)
そもそもそういう不満があるので、多くの人は「自分がこうなった」の原因や責任を探し、そしてたとえば「親のせいだ」と決めつける。しかし、結局それは自分が望んでいる結論を探しているのである。人は、自分に対する問題については、正しい結論を求めるのではなく、自分が望む結論を求めているのである。(p124-125)
小さい頃に、親から虐待を受けていたと訴える人が増えている。いまの自分の状況には、はなはだ不満足である。しかし、それを自分のせいにはしたくない。自分を悪者にはしたくない。そうなると、その理由を、過去に親の育て方に求めるのは、非常に都合がいいのである。誰でも自分は被害者だと思いたいのだ。(p132)
「ひどい親だった」という評価が先行すると、親の「ひどい」ところだけが掘り起こされる。ほんとうは「ひどい」ところばかりでもなかったはずなのだ。(p133)
ここの、
が、胸に刺さります。
私自身、いまの自分に何か問題があったら、親や育ちのせい?とふと思うことがあります。
100%完璧な親など、いるはずないのに。
苦労して苦労して育ててもらったはずなのに。
また逆に、私の親は、いまの私や妹に何か問題があると、すぐ「私が悪かったから…」と言い出します。
親自身にも「叩けばほこりが出る」、子どもにしてやりたかったけれどできなかったことや後悔があるのでしょう。
お互いが、叩けば叩くほど出てくるほこりで、楽しかった思い出が見えなくなってしまう
かのようです。
「家族というのは、叩けば叩くほどほこりが出る」ということばを忘れずにいれば、ますます老いてくる親との関係や、これから大人になる息子との間で何か問題があったときに、こころを楽にして、できることからやっていけそうです。
以上、すがのたいぞうさんの本から家族についてのことばの紹介でした。