しあわせ情報室

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ストレス、メンタルヘルス、うつ、精神医療、森田療法について、一般の社会人がわかりやすい「新書」と「文庫」の5選。

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先日の記事で、イニエスタ選手がうつ病だったとは驚いた、という記事を書きました。

過去記事:
あのイニエスタ選手がうつ病だったとは。ちょうどいま、「森田療法」を学んでいるところです。 - しあわせ情報室

 

並行して、ストレスやメンタルヘルスに関係する本をいろいろと読んでいます。この中から、一般の社会人にとってわかりやすく、かつ学びが多かった「新書」と「文庫」の5冊を選び、おすすめとしてまとめておこうと思います。

 

・『キラーストレス』(NHKスペシャル取材班)NHK出版新書 2016年

2016年にNHKスペシャルで放送された「キラーストレス」の出版化。ストレスがいかに心身の不調を引き起こすかと、運動、食生活、コーピング、認知行動療法、マインドフルネスといったストレス対策が、研究成果や事例をもとに広く紹介されています。マインド・ワンダリングやレジリエンスというワードも出てきます。

ストレスとその対策について、まずは科学的な視点から幅広く知識を得たいときに、興味のあるところから読み始められる一冊です。

 

・『新版 うつ病をなおす』(野村総一郎)講談社現代新書 2017年

著者は臨床経験の豊富な精神科の医師です。2004年の初版に、新しい情報を加えて新版として出された本です。様々なうつの症例と、その治療メニューが紹介されています。

症例については、典型的なうつ、現代よく見られるうつ、双極性障害、適応障害など、また治療メニューは、生活療法、薬物療法、精神療法に分けられ、休養、叱咤激励しない、日常生活の記録、運動、食生活、抗うつ薬、睡眠導入剤、抗不安薬、通電療法、磁気刺激療法、精神分析療法、森田療法、ロゴセラピー、内観療法、認知行動療法といった項目が出てきます。それぞれについて説明の濃淡はありますが、現代のほぼすべての症例と治療メニューが網羅されている印象です。

また、精神療法のうちでは認知行動療法を最も重視しているとして、「うつ病にかからないための考え方改造法」としての一章をとって解説しています。

うつの全般について、わかりやすく整理された入門書です。

 

・『はじめての森田療法』(北西憲二)講談社現代新書 2016年

森田療法は、森田正馬が1920年頃に確立した、日本で生まれた精神療法です。森田療法の歴史的背景や考え方と、現在の治療の実際を説明する、わかりやすい入門書です。

▼参考:こちらの方が慈恵医大のHPよりスッキリわかりやすい

著者は慈恵医大を卒業後に海外の大学のうつ病研究部門に留学し、帰国後に森田療法を学び、その後クリニックを開業して、外来森田療法を実践している医師です。うつだけでなく、対人恐怖、パニック障害、不登校の子を持つ母親、強迫性障害、緊張による手の震えなどの症例に、森田療法でどう取り組んでいるかを紹介しています。

また、森田療法は禅や浄土真宗などの仏教の人間理解から影響を受けていて、マインドフルネスの人間理解を内包していると言います(p211)。仏教やマインドフルネスに関心があれば、さらに興味を持って読める一冊です。

講談社現代新書には、『森田療法』(岩井寛 1986年)もあります。これは岩井先生自身の実体験が胸をうつ必読書ですが、まずは現代の情報が詳しい北西先生の本をおすすめします。

 

・『「軽うつ」かな?と感じたとき読む本』(菅野泰蔵)講談社+α文庫 2005年

以前の記事で紹介した『月曜日、駅のホームで会社に行きたくなくなったとき読む本』(2004年)の文庫版です。著者は医師ではなく、臨床心理士のカウンセラーです。一人一人にじっくり時間をかけるカウンセラーならではの見立てから、うつについて理解が深まる本です。

また、精神科と心療内科の比較も参考になります。一般論として、精神科には重いものまで対応できるという利点がある一方、心療内科の方が親切さやホスピタリティは上、ということです。

 

・『精神科は今日も、やりたい放題』(内海聡)PHP文庫 2018年

2012年に同じタイトルで発売された単行本の文庫版で、著者は医師です。医師の立場から、"精神医療界や製薬業界は、さらに治らない医療モデルの促進、ビジネスの導入を進めており、日本人はその犠牲になっている" (p3)と書いています。

本の中には、"精神疾患という詐欺"、"精神科の診断基準はとてもいい加減"、"薬が先に開発されて、その薬を売るために都合のいい精神疾患が作り出されている"、"安全な精神薬はありえない"、"心理療法だから良いわけではない"、"精神科は存在自体が悪" といった、刺激的な文言が並びます。

精神医療について著者のような考えがあることも、知っておく必要があると思います。この知識がないと、このような悲劇に会いかねません。

その意味で、必読の一冊です。

 

 

以上になります。新書や文庫は、専門家が一般の人に向けてわかりやすく書いているものが多く、かつ値段が手頃で保管の場所もとらないので、いいですね。

 

これらの本からの学びは、変化が激しく、モデルとする前例のないこれからの世の中を、私や家族がしあわせに生き抜くための助けになるもの、と思っています。


▼紹介図書

キラーストレス 心と体をどう守るか (NHK出版新書)

キラーストレス 心と体をどう守るか (NHK出版新書)

 
新版 うつ病をなおす (講談社現代新書)

新版 うつ病をなおす (講談社現代新書)

 
はじめての森田療法 (講談社現代新書)

はじめての森田療法 (講談社現代新書)

 
森田療法 (講談社現代新書)

森田療法 (講談社現代新書)

 
「軽うつ」かな?と感じたとき読む本 (講談社プラスアルファ文庫)

「軽うつ」かな?と感じたとき読む本 (講談社プラスアルファ文庫)

 
精神科は今日も、やりたい放題 医者が教える、過激ながらも大切な話 (PHP文庫)

精神科は今日も、やりたい放題 医者が教える、過激ながらも大切な話 (PHP文庫)