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森田療法の本で繋驢桔(けろけつ)ということばを知る 杭につながれたロバのこと

森田療法 講談社現代新書

「繋驢桔(けろけつ)」という禅のことばを、北西憲二先生の森田療法の本で知りました。悩みから自由になりたいともがく人のたとえです。

次のように書かれています。

 

杭につながれた驢馬が、逃げようとして焦って、グルグル回るほど、ますます杭にくっついて、動けなくなるというたとえです。
人は悩みがこうじると、この驢馬のようになります。悩みや不安・恐怖から逃れようとするほど、悩まないようにしようとするほど、自分を縛っている紐にますますグルグルに縛られてしまうのです。
-『はじめての森田療法』(p115)

 

そして、このように考えることをすすめます。

 

杭につながれていても、むりにふりほどこうとしなければ、ロバは草でも食みながらゆったり過ごせます。悩みもまた同じです。不安や恐怖という縄に縛られているようでも、そのまま我慢していれば、けっこう、いろいろなことができるものです。
-『森田療法のすべてがわかる本』(p36)

 

これらの北西先生の本や、岩井寛先生の『森田療法』を読んで、「繋驢桔」とはこういうことなのかなぁと、解釈しています。

 

 人は、生老病死に抗うことはできない。
 ストレス、悩み、不安を、なくすことはできない。
 この意味で、杭につながれたロバのよう。
 それでも、いま、ここに、することがある。

 

こう考えて、なにか一つ、腑に落ちたような気がします。

 

※繋驢桔を辞書でも引いてみました。参考まで。

 

(驢馬をつなぐ杭の意)言句こだわり、それに束縛されることをたとえて言う語。禅家で叱責するときに用いる。(『広辞苑 第七版』)

 

驢馬(ろば)をつないでおく杙(くい)のこと。禅宗で、精神の自在を奪って、向上を妨げるもの、無意味なもの、無価値なもののたとえとして使われる。(『大辞林 第四版』)

 

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