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札幌の爆発事故によせて 『おかげさまで生きる』からヒントの言葉

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おかげさまで生きる 矢作直樹

札幌で大きな爆発事故がありました。

札幌不動産仲介店舗ガス爆発事故 – Wikipedia

報道が事実だとすれば、この事故は会社員が仕事に追われて起こした事件ですね。

こんな事件の報道を見ると、矢作直樹先生の著者『おかげさまで生きる』を読み返したくなります。

矢作先生は東大病院救急部のトップを15年勤めた医師です。

自分の人生を全う」し、「今を楽しむ」ためのヒントをたくさん書いてくれています。

この本の中から、いま読み返して特にぐっときた言葉をいくつか紹介します。 

時代のスピード感は、どこかの誰かが自己利益のために勝手に作り出しているものです。(p61)

書店に行けば、「スピード仕事術」「スピード勉強法」など、いくつも「スピード」の文字があります。

楽天の社員の行動指針の「成功コンセプト」には、「スピード!!スピード!!スピード!!」とあります。

その「スピード」は、私のしあわせのため?社長が儲かるため?

無理して獲得しようとすればするほど、獲得したものの大きさに比例して欲しくないものがやってきます。(p94)

「室内でスプレー缶120本の噴射」って、「無理」ですよね…。

無理せず、等身大で生活すればいいだけなのに、周囲の評価や人の目を気にするあまり、自分がやるべきことを全うできず、最後はストレスまみれになって苦しむのです。(p95)

成績が悪いと、会議で周囲の評価や他の店長の目が気になるものです。気になると、苦しいです。

世の中にあるすべての評価は、所詮、誰かの思い込みです。(p158)

このことばをはじめて読んだとき、目からウロコが落ちました。

言われてみれば確かにそう思うのです。

しかし、アパマンの店長をそう決めつけるのではないのですが、私も、評価を気にして生きてきて、いまも評価にとらわれて生きている一人です。

迷った時、あるいは悩んだ時は、どんなに周囲と相談しても、最後は自分の胸の内と静かに対話してください。そこから聞こえる声があなた自身です。(p201)

ほかのところで、”私たちには皆、「良心」があります” とあります。

店長が自分の胸の内と静かに対話できたら、この事故はおこらなかったかも、と思います。

相手を追い詰めてボロボロにするまで毒を吐くという心根の悪さは、権利と義務をはきちがえたことから生まれる精神で、日本人が大切にしてきた「おかげさま」「お互いさま」という気持ちに反するものです。(p180)

いろいろ書きましたが、この店長を責める気に、私はなれません。

「無理」をして、「評価を気にする」うちは、いつ私が同じような事故を起こすかわかりません。

別の記事で、日産のゴーン氏のことを書きました。

この記事で、丸山健二さんの著書『生きるなんて』から次の言葉を紹介しています。

雇い主は、あなたが持てる実力のすべてを出し切ってもまだおっつかないほどの仕事の量と質を激しく求め、あなたがそのレベルとノルマに達しない場合には容赦なくあなたを切り捨てます。

このアパマンショップの店長も、丸山健二さんが書いたような雇い主の犠牲者ですね。

以上、矢作直樹先生の著者『おかげさまで生きる』の紹介でした。 

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