未経験の中年がソフトテニスを学ぶための本の紹介、4冊目は、
『大人の「運動音痴」がみるみるよくなる本』(深代千之)です。
この本には、テニスに関する内容はわずかです。
また、スポーツ万能で何でも自信のある人には、必要ないでしょう。
しかし私のように、学校の体育の授業で苦労し、運動は苦手かも、と思っている大人には大いに役立ちます。
「運動の巧みさは大人になってからも磨ける後天的なものであって、うまくなるには練習を積む重ねていけばいい」と断言してくれます。
この点をまとめると、次の通りです。
- 「運動ができない=運動音痴」というのは「誤った定説」
- スポーツがうまいということは、「ワザ」が「うまい=巧い」ということ
- 「巧みさ」や「ワザ」は運動神経とは関係なく必ず身につく
- 広義の「運動神経」とは「運動能力」のこと
- 「運動能力」の高さは遺伝ではない
- 生まれたての赤ちゃんができることはどの子も同じ
- 何度も練習してカラダ(つまり、脳)が覚えたからこそ、うまく動ける
- 子どもの頃運動ができた子は、体育と同じような運動を経験してきただけ
私は子どもの頃、走るのが遅い方だったり、鉄棒の逆上がりがなかなかできなかったりしたことなどから、人より「運動神経」がないのかな、と思っていました。
この考えは間違いで、体育で子どもが練習しても上達しないのは、先生の教え方に問題があるそうです。
そしてこの本には、実際に運動ができるようになるためにはどうしたらよいかと、競技別(野球、サッカー、バスケットボール、バレーボール、テニス)のポイントがわかりやすく書かれています。
その中から、私が覚えておきたい金言をいくつか紹介します。
・ムダな力を抜くのがポイント
運動をしている姿がかっこよく見えるのは、一連の動きがスムーズにムダなく行われているため。
・加速をコントロールする
カラダの中心部で作った大きなエネルギーを手や足などに移し、末端のスピードをアップさせる。ムチの動作。
・「トレーニング」と「練習」の違い
「トレーニング」は「体力的」な訓練で可逆的(例:腹筋100回)。
「練習」は「技術系」の訓練で不可逆的(例:自転車に乗る、泳ぐ)。
練習して一度カラダでおぼえた運動パターンは、脳に永久保存される。何かを習得する場合には、「1回できるまではやり続ける」ことが大事。
・動体視力よりも予測力
高速スピードへの反応は、動体視力を使っているというよりもむしろ、「球がどこに飛んでくるか」を事前に予測し、動いている。
・テニスについて
ラケットは腕で力まかせに振るのではなく、腰を中心と考え、その延長線上にあると意識する。
それにより、道具とカラダが一体になる感覚を得られ、巧みに使うことができる。
素振りでは、ラケットを持った手と反対の足を踏み出し、逆脚を蹴ることで腰をひねる。
意識は腕よりも、体幹から胸、肩に集中する。
息子にとって、パパが少しでもスポーツでカッコいい方が、うれしいでしょう!またこれらの学んだことを、子どもに何かスポーツを教えるときにも、役立てていきたいものです。