息子が中学受験をするかどうかについて、これまで2つの記事を書き、中学受験はしないと決めました。
中学受験をせず普通の公立中学に進学するとなると心配なのは、
です。
橘玲さんは『世界にひとつしかない「黄金の人生設計」』の中で、
と書いています。
具体的には、私立中学で仮にいじめが問題になると、翌年から生徒が集まらなくなるので、問題生徒を即座に排除し秩序と安全を保つ、ということです。
親が私立中学に子どもを入れるのは、中高一貫教育で大学受験に備えるためだけでなく、私立中学が持つ秩序と安全のため、と指摘しています (p325-327)。
私自身の中学生時代、1980年代の半ばの長野県の公立中学を振り返ると、確かに、学生服の上は短ラン、下はダボダボのズボンで、髪は茶髪でパーマをかけたような、いわゆる不良のスタイルをした生徒がクラスに1割くらいいました。
そのうち、暴力沙汰やカツアゲなどの本当の非行に走っている生徒は、その1/3くらいだったように思います。
私を含め大多数のそれ以外の生徒は、彼らになるべく関わらないようにしていました。
もし息子が、こういった生徒の非行のトラブルに巻き込まれたり、何かのきっかけでその道に行ってしまったらどうしよう、という心配が、確かにあります。
しかしながら、埼玉県に住んでこの10年の間に、近所で昔の記憶にあるような不良のスタイルをした生徒を、一度も見たことがありません。
地元育ちの同い年の奥様によると、奥様より少し上の世代が中学生だったころはいくつかの中学が荒れていたが、部活動を生徒全員が必ず入らなければいけないように強化して、荒れが収まっていったそうです。
また、最近読んだ高濱正伸さんの『子育ては、10歳が分かれ目。 (PHP文庫)』によると、今の親世代が思春期のころに問題だった「非行」はすっかり減って、今の子どもたちは従順でおとなしく、親からの相談も不良に関するものは10年ほど前からなくなったそうです。
若者たちの価値観が、不良はダサくてスマートをよしとするように変わってきたかもしれない、とのことです (p6)。
高濱正伸さんの「花まる学習会」の本部は北浦和です。
どうやら埼玉県の近郊には、私の中学時代のような非行に走っている中学生はごく少ないようです。
公立中学の問題点を指摘した橘玲さんの『 世界にひとつしかない「黄金の人生設計」 』は、1999年に元になる単行本が出版されました。
それから20年で、いろいろと変化があったようです。
高濱正伸さんによると、中学生の問題行動は、いじめ、不登校、ひきこもりが中心になったようです。
これらの問題は公立中学に限らず、私立中学でも、広くは会社など社会の組織全体にあります。
公立中学への進学だけを特に恐れる心配は、わが家の周辺ではしなくてよさそうです。
以上、いまの公立中学は荒れているか?という話題でした。