橘玲さんの著書『世界にひとつしかない「黄金の人生設計」』から、私立中学には問題生徒を退学させるという暴力装置があるのでいじめは防がれている、という内容をこの記事で紹介しました。
これに納得していたのですが、
ことを、尾木直樹さんの著書『尾木ママの共感♡子育てアドバイス』から学びました。
次の通りです。
公立より私立がいいと思って、単純に私立を選ぶのは間違いです。私立も100校あれば、100通りの教育があります。
最近、私のところに来るいじめを受けたという相談のほとんどが、私立に通っていらっしゃるお子さんなのです。公立に通っていらっしゃるお子さんからの相談は、ほとんどありません。
しかも、そのご相談の内容は、こじれにこじれていてどうしようもないもの。私は公立への転校をアドバイスしました。そして、公立に転校したとたんに、解決していきます。
また、親御さんの意識の中に、お金をたくさんかけるから私立のほうがいいだろうとか、私立は経営が大切だからいい先生をそろえているはずだ、という思いがあるでしょう。でも、これは大きな誤解なの。(p103,104)
尾木さんはこの本の中で、公立中学のいいところとして次の点を指摘をします。
採用試験
公立の中学、高校の先生は、倍率が厳しくなかなかなれない。
私立は、何十倍という倍率のところもあれば、採用試験も採用基準もなく、電話1本で採用が決まるところや、コネや縁故で採用している学校もある。
研修体制
公立は法律で年に何時間といった研修が義務付けられている。
私立は採用されてからの研修体制がほとんどない。
いじめや学級崩壊などの問題に対して
公立は、実際にできるかどうかは別にして、義務付けられている研修によって、問題に対し広く知識を持っている。
また、現場でうまくいかなかった場合は、教育委員会や教育センターという教員が相談できるバイパスがある。
私立には、いじめや学級崩壊の問題について知らない先生が圧倒的に多い。
また、もし先生になにかあった場合、校長先生に言ったとしてもその学校だけの問題になってしまって、どうしていいかわからない状態になることが多い。
なるほど。
公立の場合は教員のレベルが一定ラインで保証されているが、私立の場合は学校によって大きな差があり、公立よりレベルの低い先生も多いということですね。
尾木さんは、偏差値による私立の学校選びは間違いで、その教育理念や教育の特色、子どもへの指導の特徴などがポイントで、それらをきちんと吟味した上で学校を選ぶことをすすめます (p104-105)。
息子のこれからの学校選びで、視野を広げることができました。