息子がソフトテニスの試合で負けて、いろいろな感情がわき上がってきたことを、前の記事で書きました。
もう少し気持ちを整理したくて、小5の息子のこれまでのスポーツ歴と、当時の心境を振り返ってみました。
振り返って思い出したのが、 元プロテニス選手の杉山愛さんの母、杉山芙沙子さんの「スポーツの楽しさは子どもの年齢と共に変化する」という言葉です。
1.体操教室(スクール)
期間:幼稚園入園前の10ヶ月と、小1の秋から約1年。週1回。
目的は、幼稚園入園前は、体力づくりと将来運動が得意な子になってほしいため。
小1では、体力づくりと学校の体育(マット、跳び箱、鉄棒)でつまずかないため。
小2で鉄棒の逆上がりができるようになって、水泳教室に切り替えた。
2.サッカー(スクール)
期間:幼稚園年中の4月から現在まで継続中。週1回。
目的は、体力づくりと、何かチームスポーツをさせたかったため。
試しにやってみたサッカーを本人が大好きになり、現在まで継続している。
3.水泳(スクール)
期間:小2の秋から小4の9月まで。土曜週1回。
目的は、体力づくりと、学校の水泳でつまずかないため。
背泳ぎ25m、クロール25m、平泳ぎ25mを合格して、卒業した。
4.野球(スポーツ少年団)
小3と小4で何回か体験参加。
5.バスケット(スポーツ少年団)
小4で何回か体験参加。
6.ソフトテニス(スポーツ少年団)
期間:小3と小4の秋に体験参加。小4の11月から入団し現在継続中。土日活動。
目的は、土日に家でだらだらせず、何かスポーツをしてほしかったため。
水泳は平泳ぎ合格で卒業すると決め、代わりに何をするか考える。野球とバスケットとソフトテニスの体験後に、サッカーを増やすか、並行してソフトテニスをはじめるか検討。
本人の意思でソフトテニスを選ぶ。
…以上、よくこれだけのことを、一度も嫌がらずやってきたものです。
結果、小学5年生の2019年7月現在、火曜日にサッカーのスクール、土日にソフトテニスの少年団の活動を並行して続けています。
親としての心境
振り返ると小学校3年生のころまでは、体操であれ、水泳であれ、サッカーであれ、息子が楽しく一生懸命やっている姿を見るだけで満足で、結果はどうでもよかったように思います。
ただ今になって感じるのは、この時期まではそれぞれ比較的順調に上達して、周りの子と比べてできる方だったからのようにも思います。
小学校4年生くらいから、息子の姿を見て複雑な思いをすることが増えました。
水泳で平泳ぎがなかなか合格しなかったり、サッカーの試合で大負けしたり、テニスでミスを連発したり…。
本人は一生懸命やっていることをわかっていても、です。
子どもたちの技術の差がこれまでより広がり、上手な子との差がより目立つようになったことも理由の一つかと思います。
がんばっているだけでは、物足りなさを感じることがあるようになりました。
息子自身の変化
そういえば、息子自身が、これまでとは変わってきています。
少し前、サッカーの練習からの帰り道、息子がボソっと、「どうしたらもっとうまくなんだろ。このままじゃ全然ダメだ」と言いました。
これまでは聞いたことがないことばです。
一生懸命やるだけでは、息子自身が楽しめなくなっているようです。
なんて声をかけたらいいか、わかりませんでした。
「楽しさ」の変化
思い出したのが、元プロテニス選手の杉山愛さんの母、杉山芙沙子さんのことばです。
「楽しい」とは、単にはしゃいで楽しいということとは別の次元の話です。スポーツの楽しさは、子供の年齢と共に変化します。5歳の時の楽しみと9歳のときの楽しみ、13歳の時の楽しみでは、質が違います。競技性も、コニュニケーションも、他人との差の意識レベルも、大きく異なるのです。『一流選手の親はどこが違うのか』p37
これを前に読んだときは、息子や自分のこととして考えられませんでした。
9歳=小学校4年生です。
幼稚園時代の5歳のときとは違う、9歳のころから感じてきた親としての心境の変化の正体は、この「楽しさ」の変化なのかなと、いま実感しています。
負けた悔しさから一緒に起き上がる「楽しさ」
杉山さんの上のことばは、こう続きます。
スポーツにおいては、勝者は常に一人であり、基本的にどこかの段階で負けることが常です。その負けを選手、コーチ、家族で受け止め、次に繋げていけるようなコミュニケーションをはかることがとても重要なのです。負けた悔しさから起きあがり、次に向かう子供との連帯感も、コーチや親に許された楽しみです。『一流選手の親はどこが違うのか』p37-38
「スポーツは、勝者は常に一人」ということばに、ハッとしました。
スポーツの試合は、ほとんどが敗者!という当たり前の事実に、いま気づきました。
そして、負けた悔しさから起き上がることに、「楽しさ」があるとは…。
まとめ
いろいろと振り返って、一番の気づきは、「息子自身が、一生懸命がんばるだけでは楽しめないように変化している」ということです。
それが親にも伝わるので、親としての心境も変わってきたように感じます。
それでも、「勝っても負けても同じように応援してくれる人」がいることは、40代後半になっても私が70歳を超えた自分の親に感じる、一番のありがたさです。
自分の子にもそうでありたい。
その上で、負けた悔しさをから起き上がることを支えることに、新しい「楽しさ」を見つけていけたらいいのかな、と思っています。
「勝っても負けても同じように応援する」+新しい「楽しさ」という心境です。
以上、スポーツの楽しさは子どもの年齢とともに変化する、という話題でした。