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ボクシングの井上尚弥選手を育てた親の子育て論

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世界で大活躍するボクシングの井上尚弥選手のご両親は、どんな子育てをしたのか?

井上選手は強いだけでなく、試合後のインタビューでもさわやかで、倒した相手や今後戦う選手に対し礼儀正しく、かつ家族思いの人柄がにじみ出ていて、子育て世代にとってはこんな青年に育ってくれたらな、という理想の姿です。

井上尚弥選手のことは、父でトレーナーの真吾さんがテレビ番組の「村上信五とスポーツの神様たち」(2016年8月31日放送)で紹介するのを見ました。

真吾さんの見かけは怖くても紳士的でユニークな姿や、井上家の日常を知り、選手個人というより井上家のファンになりました。

その尚弥選手を育てた父の真吾さんと母の美穂さんの子育て論が、吉井妙子さんの本『天才を作る親たちのルール』に出ています。

あらためて読み直すと、子育てやスポーツについて、名言至言がずらりと並んでいます。

この本の中から、特にぐっとくることばを紹介します。

日本王者になって欲しいとか、世界チャンピオンにしたいと思って子育てしたつもりはなく、夫と共に、子供たちの夢を支援してきただけ。

美穂さんのことばです。

この内容は『天才を作る親たちのルール』出てくる家庭のすべてに共通の、子育ての鉄則です。

子供の頃から一緒に積み上げてきたものだし、ステップの踏み方、あるいはフックの角度一つとっても、全て語り合いながら作ってきました。

真吾さんのことばです。

親が一方的に押し付けるのではなく、親子で対話をしながら技術を積み上げてきたのでしょう。

両親と子供がいつも笑い合っているような家族を作りたかった。

母子家庭で育った真吾さんの願いです。

尚弥選手の自然でさわやかな笑顔の秘訣です!

僕のヒーローは父だっだ。とにかく懸命にトレーニングに励む父がカッコ良かった。その思いは今でも変わらない。

尚弥選手のことばです。

真吾さんは、社会人になって家庭を持ち子どもができてから、ボクシングを始めプロを目指します。ジムに行けない日に自宅でトレーニングをする父の姿に、憧れを抱いたそうです。

息子にこんなことを言われてみたい!

父さんはボクシングに嘘をつきなくないから一生懸命にやっているんだ。お前も、ボクシングに嘘をつかないと約束出来るか。どんなに辛くても頑張り通せるか。

小1でボクシングを教えてほしいと言った尚弥選手に、真吾さんが言ったことばです。

スポーツでなくてもいいと思います。

「仕事に嘘をつきたくないから、一生懸命にやっているんだ。」と言える親でありたい!

自分の失敗をつまびらかにし、だから今、一生懸命頑張りたいんだと話すと、子供たちも頷いてくれます。

真吾さんは中学卒業と同時に働き出したそうです。

自分のやんちゃ時代のことも含め、両親がそれぞれの人生を包み隠さず子供に話しているとのこと。

理想や建前だけでは子どもに通用しません。本音の子育てです。

息子たちが成長するに連れ、一緒に練習するのは僕も体力的にきつくなるけど、絶対に手を抜かない。坂道ダッシュで足の裏の皮がめくれることがあっても、それでも走る、そういう姿勢を見せないと、”自分が出来ないくせに言うな” となってしまう。それは仕事も一緒です。キツイ仕事は、経営者の僕が自らやる。そうしないと職人さんがついてきてくれません。

真吾さんは、20歳で家業である「明成塗装」を起業します。

経営者として、親として、アルベルト・シュバイツァーの子育ての三つの基本ルール「第一に、手本を示す。第二に、手本を示す。第三に、手本を示す。」そのものです!

こういう親になら、厳しく叱られても子どもはついていくでしょう。

ボクサーになって欲しいと告げたことはなく、汗をかくことによって日々の充実感を感じ取ってくれればいいと考えていた。

尚弥選手が中学に上がる前までの真吾さんの考えです。

小学生までのスポーツの鉄則だと思います。

たとえば10の力を持っていたとしたら、12の力を出すような練習はしない。その代わり8の力で3セットやる。つまり1つのことが確実に出来るようになってから次に進む。

できること一つずつの積み重ねです。

勝てると思った瞬間に負けが始まるというスポーツの鉄則を忘れてしまった。

高2でエントリーした全日本選手権の決勝で負けたことへの真吾さんの反省の弁です。

スポーツや仕事に活かしたいことばです。

あなたじゃなければダメ。尚弥の成績が良くても悪くても、一緒じゃないと意味がない。

美穂さんが父の真吾さんに言ったことばです。

プロデビュー後、このままトレーナーとして尚弥選手を指導すべきか、経験と知識があり世界を知っている大きなジムのトレーナーに任せるべきか、真吾さんは悩みます。

自分が指導することが息子の足を引っ張るのではないかと。

そんな真吾さんに、美穂さんがこう言ったそうです。くぅ~。

奥さんにこんなことを言ってもらえるだけの関係を、真吾さんがつくってきたということですね。

一生のうちで何かのめり込むものに出会えるって、素晴らしいことだと思います。家族がいるという理由で止めるのは、私の考えにはありませんでした。

これも美穂さんのことばです。

子どもが3人生まれてからボクシングに出会い、のめり込む夫の真吾さんに言いました。

お父さんが一緒に行って、尚弥が負けたのなら納得できる。でも行かないで負けるのは納得できない。

高校時代の尚弥選手が海外の試合で結果が出ないとき、飛行機が大の苦手の真吾さんが同行しないからだと考えて、美穂さんが言ったことばです。

真吾と美穂にとってボクシングは、子育てのツールでもあった。だからこそ美穂は奥ゆかしさを秘めつつも毅然という。
「ボクシングが強ければいいというものではありません。人としてちゃんとした素養を身につけ、たとえ負けたにしても多くの人に応援してもらえるような選手になって欲しい」

説明不要でしょう。

この親にしてこの子あり、ですね。

この本でわかることは、井上選手が、元々ボクサーのエリートの親や、特別裕福な家庭で育てられたのでなく、ごく普通の家庭の中で、父と母がたえず努力し手本を示し背中を見せて引っ張って育ててきた、ということです。

きっとこれからも、家族みんなで戦うのでしょう。

そんな井上家を応援します!

今後いつかは負けるときが来るのでしょうが、負けてもずっと井上家を応援し続けたいな、と思っています。

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