愛読書の『能率手帳の流儀』に、「絶対時間で大樹を目指せ」と「人生は『遅咲き』でいい」ということばがあります。
内容は次の通りです。
私たちがよく使う「絶対時間」とは、一人前になるためには絶対に必要な時間があるという意味です。「桃栗三年、柿八年」などといいます。屋久杉やレバノン杉にいたっては千年、二千年をかけてあの大樹になっています。(p150)
同様に、人が何者かになるためにはある一定の時間が必要なのです。もちろん特定の能力を突出させるだけなら、短時間でもできなくはないでしょう。しかし、全人間的な、包括的な、人間としての能力、教養、品格といったものをあわせもつには、そうとうの養成期間がかかるということです。(p150)
有能で謙虚な人ほどわかっています。一角の人物となるためには、二十年や三十年は絶対に必要なのだという真実が。そう考えると、私たちも非常にラクになりますね。早咲きはしょせんあだ花。時間をかけて根をはり、幹を太くし、やがて大樹となれば風雪にもめげない。年齢を重ねた幹は、そこにいるだけで重厚さや深みたたえる存在となることでしょう。(p151)
「史上最年少」や「最速」をめざす必要はありません。毎日を着実に生き、基礎をしっかり固めればいい。一日一日の積み重ねが絶対時間に達したとき、必ず大輪の花が咲くはずです。(p152)
同世代ですでに事業を成功させたり、一財産を築いている人を見ると、うらやましく思うことがあります。
自分より若くして注目されている人を見ると、私の歳ではもうダメなのかなぁと、気分が沈むこともあります。
そんなときに、このことばをまた読みたいと思います。
また、この中の
「毎日を着実に生き、基礎をしっかり固めればいい。一日一日の積み重ねが絶対時間に達したとき、必ず大輪の花が咲くはずです」
は、子育てでも忘れすにいたいことばですね。