辻秀一さんの著書『メンタルトレーナーが教える子どもが伸びる スポーツの声かけ』 を読んで、スポーツの応援で「ドンマイはNGワード」とこの記事に書きました。
週末、息子が入っているソフトテニスのスポーツ少年団での試合中のこと。
ダブルフォルトやネットミスをしたときに、子どもたちは「ドンマイ!」と声をかけあいます。
言われた方はミスをひきずることなく、気持ちを切りかえてまた元気にプレーできているようです。
雰囲気が悪くなることはありません。
家に帰ってから息子に、「ドンマイ!って言われてどう思う?」と聞くと、「次がんばろうと思う!」と言います。
そこで、元ネタ本の『メンタルトレーナーが教える子どもが伸びる スポーツの声かけ』を、もう一度じっくり読んでみます。
この本には、あるある例として正確には、「ドンマイ。気にしないでいこう!」と書いてあります。
この場面のイラストもあり、サッカーでミスをして失点してしまったところのようです。
解説には、「ドンマイ」は一般的には「気にするな」という意味で使われている和製英語であり、このあるある例は「気にするな」と言いまくっていて、「気にするな」と言われれば言われるほど気になってしまうという人のほうが多いと思う、とあります。
スポーツにミスはつきものであり、それをカバーし合うのが当たり前で、必要以上に謝ったりなぐさめあうようであれば、チームや子どもとコーチの間に信頼関係が構築されていないと言える、ということです。
確かに、特にサッカーのように入る点数が少ない競技では、直接失点につながるミスをしたときに「ドンマイ」や「気にするな」を何回も言われたら、逆に気になってしまうと思います。
そうはなく、ミスに一言「ドンマイ!」と元気に明るく笑顔で声をかけてもらったら、すぐに切り替えて次に集中しがんばろう、と思えるように感じます。息子の少年団の子どもたちが、まさにそうでした。
著者の辻先生はこの場面の解説の最後に、次のように書いています。
ミスしたのは過去のこと。その過去に引きずられることなく、目の前のプレイに集中できるような声かけをして、脳の方向を次の今へと向かわせるのです。そうすれば心はフロー状態に切り替わり、過去の失敗は気にならなくなるでしょう。
子どもたちの様子から、「ドンマイ!」と一言、元気に明るく笑顔で声をかけるのは、心をフロー状態に切り替えてくれるように感じます。
辻先生の言わんとするところを深く考えずに、表面的、形式的にことばをとらえてしまうところでした。
以上、スポーツで「ドンマイ」はNGワードかを考え直した、という話題でした。