小学校・中学校・高校の通信教育として、まず思い浮かぶのは「進研ゼミ」ではないでしょうか。
実は私も高校時代にお世話になっていました。
その進研ゼミの中学講座は開講が1972年で、約50年もの実績があります。
これまで調べた中で最も歴史があり、2021年現在の教材の多彩な内容は、さすが老舗の最大手という印象です。
まず結論として、体験教材やホームページを他社と見比べて感じる、進研ゼミのポイントはこの3点です。
- ハイブリッド(タブレット中心)・オリジナル(テキスト中心)の2スタイルに、中1と中2でスタンダード・ハイレベルの2コース、中3で受験総合・受験挑戦・最難関挑戦の3コースがある、多様なコース設定
- オンラインライブ授業+教材の幅広い学び方ができる
- ハイブリッドスタイルで使う専用タブレットが外部と接続せず、学習に集中できる
以下に詳しく見ていきます。
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多様なコース設定
中一講座と中二講座のコース設定です。

中三講座のコース設定です。

スタイルとコースをかけ合わせると、中一と中二講座で4コース、中三講座で6コースと幅広い中から選べます。
コースの選択に迷うところですが、目標とするレベルを進研ゼミのホームページで数字で示しています。
■中1・中2
- スタンダード…定期テストで80点以上
- ハイレベル…定期テストで90点以上
■中3
- 受験総合…公立高校の入試で得点率60%以上
- 受験挑戦…公立高校の入試で得点率75%以上
- 最難関挑戦…公立高校の入試で得点率85%以上
目標を数字で示してあると、わかりやすいですね。
学習のスタイルについては、ハイブリッド(タブレット中心)とオリジナル(テキスト中心)の違いをこう説明します。

■ハイブリッドスタイル
- デジタル教材を中心に、「音声」や「動画」で理解することを重視したい
- 平日は短い時間で効率的に学習したい
- 一人で学習を進める習慣をつけたい
■オリジナルスタイル
- テキスト中心に、「読んで」「書いて」解くことを重視したい
- 自分のペースで好きなときにじっくり取り組みたい
- 一人で学習をすすめる習慣がある程度身についている
ハイブリッドとオリジナルの選択率は、4月号開始のタイミングでは約50%ずつとのこと。
ハイブリッドコースで中心となるタブレット学習については、iPadをつくったスティーブ・ジョブズが自分の子どもには使わせなかった有名な話があるので、どちらかというと懐疑的でした。
しかし今後「デジタル教科書」の導入や、「CBT(Computer Based Testing コンピュータを利用しておこなう試験)」が進む流れなのは間違いないので、タブレット上で問題を解くことに早いうちに慣れることは意味がある、と考えを改めています。
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オンラインライブ授業
講師の講義を動画で見られるのは、通信教育の他社でもよくあります。
進研ゼミの特長は、ライブでオンラインの授業の配信があることです。
ハイブリッドスタイル・オリジナルスタイルのどちらでも受講可能です。

見逃してしまったら、録画で何回でも見ることができます。
授業のライブ配信は学習塾が先行して始めているので、通信教育との垣根がどんどん下がっていることを感じます。
タブレットがインターネットにつながらない
進研ゼミの学習専用タブレットは、外部とインターネットでの接続が一切できません。

専用タブレットがあるZ会やスマイルゼミとの大きな違いですし、スタディサプリやすららはそもそも家庭にあるインターネット端末の使用が前提です。
メリットは、インターネットで遊んでしまう心配がないことです。
デメリットは、何か調べたいことがあってもインターネットで検索ができない、退会後の使い道がないことです。
その他の特長
上で見てきた以外の気になる特長は、次の通りです。
- 5教科(英語・数学・国語・理科・社会)セットのみ(※Z会との違い)
- ハイブリッドコースは毎月授業内容が配信される
- オリジナルコースは毎月教材が郵送で届く
- 基本的には毎月配信や郵送で届く教材にそって学習する
- ハイブリッドコースは1教科あたり8単元まで先取り可
- 定期テスト対策は実技4教科(音楽・美術・技術家庭・保健体育)も対応
- 人による添削指導がある(※スマイルゼミとの違い)
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料金
2021年度の中1から中3までの料金を一覧にしました。
中1 | 中1 | 中2 | 中3 | |
---|---|---|---|---|
スタイル | ハイブリッド | オリジナル | 共通 | 共通 |
毎月払い | 7,670 | 6,980 | 7,190 | 7,980 |
シンプルでわかりやすい設定です。
競合するZ会やスマイルゼミより、安価な設定になっています。
中1 | 中2 | 中3 | |
---|---|---|---|
Z会 タブレットコース | 9,900 | 10,900 | 13,800 |
Z会 テキストコース | 12,900 | 12,900 | 18,100 |
スマイルゼミ 標準クラス | 8,580 | 9,680 | 10,780 |
スマイルゼミ 特進クラス | 15,840 | 16,940 | 18,040 |
※Z会は5教科セット、スマイルゼミは9教科セットの料金
※Z会の中3は進学クラスの料金
まとめ
スタンダードからハイレベル、中堅校から難関校までの入試対策といった多様なコース設定と、ライブ授業などの幅広い学び方は、さすが最も歴史のある最大手の通信教育という印象です。
教材が充実している分、毎月の課題をすべてこなすには、少なくとも学校の授業の内容と進度にはついていける程度の、本人の能力とやる気が必要だと感じます。
以上、進研ゼミの通信教育の中学生コースをチェックした情報でした。
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