今日は息子の12歳の誕生日です。
息子か生まれてからこの12年、本好き・ノウハウ好きな性格からか、育児本をかなり読んできたほうだと思います。
これまでに読んだ本は、こんな感じです。
これらの育児書を読んできてあらためて感じるのは、子育てに絶対の成功法則やルールはない、ということです。
だからこそ、いろいろな本や情報に目を通して、自分なりに考えていくことに価値があるんだと思います。
私自身、基本的な考え方を学んだり、場面場面で具体的な悩みの解決策を参考したりしながら、本に助けられてなんとかやってきた感じです。
そんな中で何度も読んできたのは、やはりロングセラーの本たちでした。
何度も助けられた本の中から、特におすすめなロングセラーの本を3つ紹介します。
1. 定本 育児の百科(岩波文庫)
『定本育児の百科』の初版の出版は1967年、なんと50年以上も前です。
もともとは、808ページの大判の単行本でした。
初版が出た後に3回の大きな改訂を経て、2007年に岩波文庫からまず上巻、翌2008年に中巻、最後の下巻が2009年に出て完結し、現在も増刷が続いています。
著者の松田道雄先生は、小児科医の町のお医者さんでした。
レントゲンなどはないので、子どもや母親とじっくり向き合って、長く診療をしてきました。
その経験から、なんでも書いてある字引のような育児書をつくろうと、診療を続けながらこの本を書きあげたそうです。
岩波文庫に入るにあたり、著者の松田道雄先生が亡くなられて改訂が不可能になってしまった「子どもの病気編」がカットされましたが、その分小ぶりになって読みやすくなりました。
下巻の巻末の「岩波文庫編集部付記」に、なぜこの本が現代にも必要かがありますので紹介します。
「各家族」「少子化」という言葉が生まれてすでに久しく、育児という初めての体験に直面した不安な若い母親や父親たちへの明確な指針として、『育児の百科』がどれだけ勇気を与え続けてきたかしれません。医師であり戦後の代表的思想家松田道雄の文字通りのライフワークである本書が、これからも読み継がれるべき育児書の古典としての生命を持ち続けるものと確信しています。
本の内容は上巻の「誕生まで 母親になれるか」からはじまり、下巻の「学校へ行く子ども」で終わり、主に6歳までが対象です。
下巻の最後の「学校へいく子ども」には、小学校高学年で考えること(塾・登校拒否・性教育など)もあって、小学校卒業までアドバイスをくれます。
私は特に、息子が赤ちゃんだった頃の泣き声の大きさに悩んでいたときや、息子を叱っていいかわからなくなったときに、この本に救われました。
このあたりのことを以下の記事で詳しく紹介していますので、ご参照いただけるとうれしいです。
・『定本 育児の百科』は 子育ての悩みを一番解決してくれた本
2. 育育児典(岩波書店)
『定本 育児の百科』に続く2冊目は、同じく岩波書店の『育育児典』です。
こちらの初版は2007年。
おそらく岩波書店は、『育児の百科』の改訂が著者の松田道雄先生が亡くなってできなくなったので、後継として『育育児典』を発行したのだと思います。
共著者の毛利子来先生も山田真先生も、松田先生と同じように小児科の町のお医者さんです。
内容も同じように小学校入学までの子育てのアドバイスが月齢ごとにあり、『育児の百科』に元はあって文庫版でカットになった「病気編」が、こちらにはあります。
特にこの「病気編」がおすすめです。
「病気編」だけで大判500ページ近い文量ですので、気になる子どもの病気は網羅しているのではないでしょうか。
あらためて見てみると、「発熱」のようなよくある症状から、近年よく話題になる「ADHD」、かわったところでは「おちんちんが小さい」という悩みの相談までが書いてがあります。
私も子どもの調子が悪いときに、特に助かりました。
詳しくはこちらの記事で紹介しています。
・『育育児典』 は「病気編」が特におすすめ 「どう父親する?」も必見です
※定価は4,180円です。Amazonでは新品が品切れのようです。
3. 子育てハッピーアドバイス(1万年堂出版)
3冊目は、『子育てハッピーアドバイス』です。
こちらは2005年に第1刷が発行で、2018年12月時点で210刷にもなっています。
著者の明橋大二先生は、スクールカウンセラーもしている精神科の医師です。
精神科の先生らしく、「自己肯定感」など心理に基づくアドバイスが豊富です。
また上の2冊と違い、イラストや漫画が中心の読みやすい紙面になっています。
対象は、赤ちゃんから10歳くらいまでです。
特に「話を聞く」「叱るときに注意すること」「しつけ方」など、小学校入学前から低学年くらいまでの子育ての具体的なアドバイスが豊富です。
こちらから学んだことは、この記事に詳しく書いています。
・『子育てハッピーアドバイス』は210刷!の 子育ての疑問や父親の役割を学べる本
以上、子育て本のロングセラーからおすすめの3選の紹介でした。
ロングセラーにはそれなりの理由があるはずです。
中でも特にこの3冊は、困ったり悩んだりしたときのヒントがどこかに見つかる本です。
※当ブログの子育て関連記事一覧はこちらをどうぞ ⇒ 子育て カテゴリーの記事一覧